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近年における車両の大型化や都市部の地価高騰問題を考えると、限られた敷地面積に多くの車両を収容できる立体駐車場は、非常に強い現代的なメリットを持った施設といえます。
立体駐車場は運転者が自ら運転して各階に停める「自走式」と、機械装置で車を移動・格納する「機械式」の2種に分類されますが、その自走式立体駐車場の中に「大臣認定」された駐車場が存在します。大臣認定の駐車場は他の駐車場とどう違うのでしょうか。「大臣認定の自走式立体駐車場」の特徴と利点を解説します。
1.「大臣認定の自走式立体駐車場」とは?
近年、自走式立体駐車場に見られる防災・避難拠点などの役割を含む社会インフラとしての位置づけが注目されています。電気と精密機械に依存する機械式駐車場に比べ、自走式駐車場は災害時でも機能を維持しやすく、構造的にも倒壊しにくいとされています。
駐車場側面は開放性が高く、火災発生時の炎や煙を制御、加えて鉄骨部材の温度上昇も抑えます。さらに、災害時は避難場所として利用することが可能です。構造・設備がシンプルなので災害後の早期再利用が可能なうえに、開口及び内部空間が広いので多くの人が同時かつ短時間で避難できます。
大臣認定の自走式立体駐車場とは、実際の自動車を燃焼した実験データを元に検証を行い、国が設けた厳しい耐火性能を満たした、国土交通大臣の認定を受けた建物です。主要な基準には耐火・防火性能や指定された構造体の使用などが含まれています。
東日本大震災の際に大臣認定の自走式立体駐車場が全壊したケースはなく、建物構造の安全性が証明されました。自走式立体駐車場の建物外周部は大きな開口および出入口が計画されることが多く、津波が通り抜けるので建物被害は最小限に抑えることができます。
そのため、大臣認定によって安全性(構造耐力、火災時の避難機能)の高さを担保された自走式立体駐車場は、耐火被覆や固定消火設備の設置などの規制が大幅に緩和されることで工期・コストの削減につながります。
2. 一般認定駐車場・個別認定駐車場・在来駐車場の特徴
自走式立体駐車場には大臣認定を受けた「一般認定駐車場」「個別認定駐車場」以外に、大臣認定ではない一般建築物の「在来駐車場」もあります。それぞれに特徴があってメリット・デメリットも異なるため、予算や土地の状況、周辺環境などを考慮して工法を選択することにより、お客様のご要望に応じた駐車場をプランニングすることができます。
【一般認定駐車場】
メーカーがあらかじめ国土交通大臣から一括で「型式」や「工法」の認定を受けて標準化されたパッケージ製品による駐車場です。国土交通大臣によるパターン化されたルールが認められ、1層2段~6層7段まで商品化されています。
国の審査を事前にパスしているので、設計や申請が簡略化され、低コスト・短工期が期待できます(型式適合認定、図書省略、防耐火認定)。
【個別認定駐車場】
特定の建設地・物件ごとで個別に国土交通大臣の認定を取得する駐車場です。3階以上の階を全て駐車場にして1階や2階に商業施設を組み込むなど、一般認定の規格に収まらない特殊なケースに採用されます。
認定を取得するまでには時間がかかりますが、一般認定(パッケージ製品)のような厳しいパターンやルールがないので設計の自由度が高く、敷地が複雑な形状でも効率的に計画できます。
【在来駐車場】
鉄骨造、鉄筋コンクリート造、梁とスラブにPC(高張力)銅線の緊張力を活用したポストテンション工法で構築するPRC造など在来の工法を用います。
外装や形状、規模、用途を完全に自由設計できるのがメリットです。しかし、一方では大臣認定に伴う「耐火被覆の省略」や、「防火区画・消防設備の緩和」などの特例が受けられないため、防火シャッターや耐火被覆などが必要となり、コストが高いことに加えて工期も長くなります。
3.内藤ハウスなら、工期短縮と最適な自走式立体駐車場の提案が可能
内藤ハウスは自走式立体駐車場の設計・施工実績が豊富で、信頼と実績を積み重ねてきました。
1層2段から6層7段まで、店舗等の付帯施設付き駐車場や、オーダーメイドの在来駐車場など、お客様のニーズに合った提案が可能です。また、国土交通大臣の認定商品を保有しており、低コストかつ短納期での施工に強みを持っています。
具体的な特徴としては、
・駐車場の多層化で駐車台数を効率的に確保
・環境に配慮した駐車場建設をご提案
・充実したアフターサービスでお客様をサポート
・一般認定駐車場、個別認定駐車場など、様々な計画を提案することが可能
などが挙げられます。
4.内藤ハウスの駐車場は災害など、緊急時の利用が可能

「ParkL Car(パークルカー)」は内藤ハウスが展開する自走式立体駐車場の新ブランドです。「ParkL Car」は工場・事業所の従業員駐車場、店舗・複合施設用などの幅広い用途に対応します。
この自走式立体駐車場には以下のような特徴があり、災害時や緊急時には防災・避難の拠点、病院のBCP対策(災害時の医療補助スペース活用)などにも利用できます。
【津波災害対策】
・車路がスロープであることから比較的上層へ上がりやすく、緊急時の一時避難場所として機能させることが可能
・駐車場の外周部には多くの開口が計画されており、津波が内部を通り抜ける仕様となっているため、駐車場自体の被害を軽減できる
【仮設設備の設置スペース】
・24時間利用でき、車両をそのまま収容できるため、支援物資の配送拠点として幅広く活用することが可能
・緊急時には1階に仮設テントや仮設トイレなどを設置することも可能
【トリアージスペースとして活用】
・東日本大震災で全壊した認定駐車場が無く、建築構造の安全性が改めて証明されている
・駐車場の構造・設備がシンプルなので、被災後でも比較的早期の再利用が期待できる
・病院が付帯している駐車場の場合は検査対象者が乗った車を検査前後で分別して、駐車するための案内や1フロアをまるごと検査場として簡易的に使うことで、病院運営上の補助的な活用をすることが可能
駐車場問題における課題を解決する「ParkL Car」におけるソリューションの一部をご紹介します。
【従業員用】
・ラッシュ時も建物にぶつけにくい「ロングスパン」タイプ、回転警告灯など合流地点における注意喚起案内表示で安全性を確保
・開放的な空間でポジティブな気持ちとなり、生産性向上を目指す
・「ICカードゲートシステム」ならびに不審者を威嚇する「センサーライト」の導入などによる万全の防犯システム
・太陽光パネルや電気自動車用充電スタンド、壁面・屋上緑化など環境負荷低減に繋がるオプションでホワイトな企業イメージを定着
従業員駐車場については下記の記事もご覧ください。
■従業員駐車場不足を解消!工業地域や郊外型の工場で自走式立体駐車場を導入する理由
【時間貸し用】
・市場調査に基づいた収支計画のご提案
・目立つ看板や分かりやすい料金表のデザインなどで、より多くの利用者が集まる駐車場へ
・「管理人室」「暗視カメラ」「防犯カメラ」などトラブル防止につながる防犯システム、緊急時に警備センターと連動できる通報装置などのご提案
【病院用】
・ブレースがない見通しの良い空間で駐車・走行が安全な「ラーメン構造」
・足の不自由な方や車いす利用者でも安全に通行できるよう、段差のない、歩行者と車道が分離された安全な歩行者用移動スペース
・各階のエレベーターホールに「AED」を設置、利便性を考慮した大型エレベーターを設置
【複合施設型駐車場】
・駐車場単体ではなく物販や飲食店、サービスと施設との一体化により、近隣駐車場に負けない競争力の高い施設づくり
・用途に合わせた多彩な外観デザイン、太陽光発電による省エネ施設などで、資産価値を高めるご提案
複合施設の駐車場については下記の記事もご覧ください。
■増える都市型の複合施設!店舗と自走式立体駐車場の一体化で効率的な土地活用を
内藤ハウスでは、一般認定のパッケージ製品をベースにしつつ、敷地条件や用途に合わせた柔軟な設計が可能です。メインは認定駐車場ですが、在来駐車場のご提案も可能です。内藤ハウスの強みは、お客様の要望に合わせたプランニング・ご提案から、設計、施工、アフターメンテナンスまでの「一貫」した対応です。
ぜひお気軽にお見積りをご相談ください。
内藤ハウスのシステム建築については、下記から資料ダウンロードが可能です。
■システム建築・プレハブ|株式会社内藤ハウス
ライタープロフィール

一級建築士、商業施設士マイスター
小薗江 正美(おそのえ まさみ)
大学卒業後、建築設計事務所、商業施設開発コンサルティング会社、外資系ラグジュアリーブランドのストアデザイン部門責任者を歴任、現在は大手建築設計会社に在籍しながら個人で設立した会社にて、商業施設の企画開発、設計、ブランドビジネスの内装デザイン、また簡易宿泊施設・ホステルの企画開発・デザイン・運営、住宅のリフォームやステージング、空き家再生など、30年以上経験。