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「鉄骨造」という言葉で括られる建物は多いですが、戸建て住宅と大規模な工場建設などでは、使う部材にも採用する構造にも様々な違いがあります。本記事では、軽量鉄骨造と重量鉄骨造の違い、一般的な重量鉄骨造と重量鉄骨システム建築の違いについて分かりやすく解説します。
また、補助金や助成金の申請、建設後のメンテナンスなど、工場建設に関連した様々な悩みごとについて、
最適な解を導き出すシステム建築のプロ・内藤ハウスの提供するブランドもご紹介します。
1.工場建設で注目される「重量鉄骨」とは? その特徴と軽量鉄骨との違い

鉄骨造(S造)というのは柱や梁など建物の骨組み部分に鉄を用いた構造のことです。鉄骨造には重量鉄骨を用いた重量鉄骨造と軽量鉄骨を用いた軽量鉄骨造の2種類がありますが、両者は以下のような構造の違いと特徴を持っています。
- 重量鉄骨造
・重量鉄骨(厚さ6mm以上の鋼材)を使用
・工場や大型商業施設などの大スパン構造の建物、マンションやビルなどの高層建築に用いられることが多い
・軽量鉄骨より部材が厚く、耐久性、耐火性、防音性が高い
・構造的に強度が高く耐震性に優れている
- 軽量鉄骨造
・軽量鉄骨(厚さ6mm未満の鋼材)を使用
・小規模な倉庫や店舗、戸建て住宅やアパートに用いられることが多い
・コストを抑えやすい
・工期が短い
重量鉄骨造と軽量鉄骨造の主な違いは、鋼材の厚みと耐久性などがあげられます。使う部材や構造の選択は生産性・コストに直結する重要なポイントですが、重量鉄骨造は大型工場や物流施設などの広い無柱空間が必要な建物には最適と言えるでしょう。
2.「重量鉄骨×システム建築」の強み
― 従来の工法とシステム建築の違いとは

多くのメリットを持つ重量鉄骨造ですが、デメリットもあります。部材が厚いため軽量鉄骨造と比べてコストが高い、部材が重いため強固な地盤が必要、工事規模が大きく工期が長くなりやすいといったものが挙げられます。
実は、重量鉄骨造を規格化し標準化し、高度な設計システム、生産システムで、ローコスト短工期を実現したものが「重量システム建築」です。システム建築は建物の構成要素となる部材を工場で生産して現場で組み立てる建築手法です。重量鉄骨で作ってあるので大規模な建物にも対応でき、より柔軟なカスタマイズが可能です。
重量鉄骨を使用したシステム建築を導入すれば、高い鉄骨加工のノウハウを基に、鉄骨部材が規格化小部材化されています。鉄骨だけでなく、基礎から、外装材に至るまで全てがシステム化されています。
規格に基づいた設計、生産、施工を一貫した体制で行う事で、スピード・コスト・品質の三拍子を実現。重量鉄骨か軽量鉄骨かといった「鉄骨の選択」にとどまらず、「企業競争力を高める工場建設」を実現できるのです。なお、システム建築を採用する際はメーカー選びも重要です。
3.内藤ハウスのシステム建築なら短工期・高品質の工場建設が可能に
内藤ハウスでは自社開発・生産によって高品質・短納期を実現し、お客様のご要望を叶えるシステム建築をご提案しています。
現在様々なシステム建築商品をご提供していますが、工場・倉庫・店舗・イベント施設などを対象とした、大スパン・大空間の建築において大きなメリットを発揮するのが「GIGA-Bulk」です。
建物のモジュール化・部材の規格化で低価格、短工期、高品質を実現しつつ、最大スパン60mの大空間に対応可能です。オプションで搬送システムにも対応することができ、車輪式天井走行クレーン、サスペンションクレーン等、お客様のご要望に応じます。さらに、在来建築(RC造やS造)からのVE(Value Engineering)提案でコスト削減を図ることもできます。
生産ラインの拡大を急ぐ中小企業のニーズにフィットする内藤ハウスのシステム建築は、コストパフォーマンスと柔軟な設計を両立する新時代の工場建設手法と言えます。
4.工場建設で生産性拡大! システム建築のプロなら補助金活用もおまかせ

昨今、国や自治体が実施する生産ライン増強や新工場建設に活用可能な、中小企業の支援を目的とした補助金・助成金制度が注目されています。その背景には新工場や生産ラインの設備投資に必要な費用を補助で抑え、迅速かつ効率的に建設を進めたいという企業ニーズの高まりがあります。
こうした補助金・助成金を受けるためには、各制度を十分に理解して適切に申請を行う必要がありますが、要件確認や申請手続きはかなり複雑で専門的な知識も必要です。
内藤ハウスは60年の歴史によって培われたノウハウと技術力を柔軟に活用することで、システム建築のプロが事業や工場にまつわる悩みごと・課題の最適な解へと導きます。土地探しから始まって補助金や助成金の要件確認・申請サポートなどを含め、設計・施工までを一括で支援することにより、ワンストップのサービス提供が可能となっています。
とりわけ新ブランド「工場仕建て屋」では、地域の条例を踏まえたプランのご提案、資材や製品の搬出・搬入動線の計算、従業員にとって働きやすい環境のご提案など、お客様の課題やニーズを的確に捉え、企画・設計を提案しています。さらに、稼働中の工場のメンテナンスや修繕、増築にも対応します。
内藤ハウスの仕事は単に建物を建てるだけにとどまりません。一つひとつのプロジェクトと真剣に向き合い、課題や構想を把握し、工場を取り巻くすべての方の想いに寄り添います。建築に関する様々な問題や課題をお客様とともに考え抜いて最適な形を見つけ出し、事業拡大を見据えた経営戦略型の工場建設を支える内藤ハウスにぜひご相談ください。
事務所+倉庫の一体型建築に興味がある方は、以下の参考記事もご覧ください。
■1階倉庫2階事務所の建築!軽量鉄骨で事務所を建てるコツとは?
内藤ハウスの「工場仕建て屋」について詳しくは下記ページをご覧ください。
■工場仕建て屋|システム建築のプロが仕建てる工場
ライタープロフィール

一級建築士、商業施設士マイスター
小薗江 正美(おそのえ まさみ)
大学卒業後、建築設計事務所、商業施設開発コンサルティング会社、外資系ラグジュアリーブランドのストアデザイン部門責任者を歴任、現在は大手建築設計会社に在籍しながら個人で設立した会社にて、商業施設の企画開発、設計、ブランドビジネスの内装デザイン、また簡易宿泊施設・ホステルの企画開発・デザイン・運営、住宅のリフォームやステージング、空き家再生など、30年以上経験。

